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別府温泉みゆき屋、女将が語る料理の愛と人生の深み

あなたも、もうそろそろ自分のために時間を使っても、バチは当たらないんじゃないですかね。

私のような60代後半になると、ふと立ち止まって、これまでの人生を振り返ることが増えるんですよね。

そんな中で、私が最近感じたのは、旅の醍醐味は、その土地の美しい景色や美味しい食事だけじゃないってことでした。

むしろ、思いがけない人との出会いや、心温まる交流の中にこそ、本当の豊かさがあるのかもしれません。

今回は、私が別府温泉で体験した、そんな心に残る出会いと、忘れられない味のお話です。

旅は出会い。別府温泉「みゆき屋」で女将の温もりに触れる

旅は出会い。別府温泉「みゆき屋」で女将の温もりに触れる

都心では味わえない、「おかえり」という言葉が持つ力

人生の後半戦に入って、私は趣味のバイクで色々な場所へ出かけるようになりました。

定年を迎えて介護施設で働く傍ら、こうして新しい挑戦をしていると、なんだか昔の自分を思い出します。

今回、別府温泉を訪れたのも、そんな旅路の一つ。私が選んだのは、「みゆき屋」という小さなお宿でした。

正直なところ、都会の洗練されたホテルとは違い、建物は年季が入っているんですよね。

別府温泉 みゆき屋さんは12部屋のこぢんまりとした宿で、玄関にはアンティークな置物がたくさん置いてありました。

でも、玄関の引き戸を開けた瞬間に、そこはかとなく漂う湯の香りとともに、「いらっしゃいませ」ではなく「おかえりなさい」とでも言いたくなるような、不思議な安心感に包まれました。

女将さんは、もう私よりも歳を重ねていらっしゃるようでしたが、その笑顔がなんとも優しくて。短い言葉のやり取りにも、旅人の心をそっと解きほぐしてくれるような温かさがありました。

舌と心で味わう。女将が紡ぎ出す朝食の記憶と愛情

舌と心で味わう。女将が紡ぎ出す朝食の記憶と愛情

豪華さより「心」がこもる。今だからこその朝ごはん

以前は夕食も提供されていたそうですが、今は女将さんのご年齢もあってか、朝食のみになっているんですよね。

でも、それがかえって特別でした。

朝食の献立は決して豪華絢爛ではありません。むしろ、食卓に並んだのは、地元の食材をふんだんに使った、どこか懐かしい家庭料理の数々でした。

私の朝食の記憶:

  • ふっくらと炊き上がった地元産のお米
  • 出汁の香りが立つ、優しい味のお味噌汁
  • 新鮮な魚の焼き物
  • 地元の野菜を使った素朴な小鉢
  • そして、温かいお茶

どれもこれも、一つ一つに女将さんの丁寧な手仕事と、私たち旅人への心遣いが感じられる、そんな味でした。

料理の裏に隠された、女将の物語(想像の話ですが)

食卓に座ると、なぜだか胸の奥が温かくなるような、そんな感覚を覚えたんです。

私がもし、かつてコックをしていた経験がなければ、ただ「美味しいな」で終わっていたかもしれません。

でも、たくさんの料理と向き合ってきたからこそ、食材選びから調理のひと手間まで、そこにどれほどの想いが込められているかが、おぼろげながら見えてくるんですよね。

これはあくまで私の想像の話ですが、女将さんはもしかしたら、長年この宿を守り続けてきた中で、たくさんの旅人との出会いと別れを経験されてきたのではないでしょうか。

そして、この朝食は、そんな女将さんの人生が凝縮された、まさに「愛の形」なのかもしれない、なんてことを考えながら、私はゆっくりと箸を進めました。

ふたつの貸切露天風呂。古き良き空間で心ゆくまで癒される時間

ふたつの貸切露天風呂。古き良き空間で心ゆくまで癒される時間

誰にも邪魔されない贅沢。自分だけの湯浴みと静寂

みゆき屋のもう一つの魅力は、二つある露天風呂です。これが、部屋ごとに貸し切りで使えるんですよね。

誰にも気兼ねなく、ゆったりと湯に浸かれる時間というのは、まさに大人の旅の醍醐味ですよ。

古い建物ではありますが、露天風呂はきちんと手入れが行き届いていて、清潔感がありました。

夜風に吹かれながら、ぼんやりと空を見上げる。湯けむりの向こうに広がる静かな夜空は、日頃の忙しさを忘れさせてくれる、最高の癒しの時間でした。

こうして一人、湯船に浸かっていると、若い頃の失敗談や、これからの人生のことなんかも、不思議と素直に心に浮かんできます。

これもまた、人との触れ合いだけでなく、自然や、その場の空気と向き合う旅の贈り物なのかもしれませんね。

旅路の終わりに。忘れられない女将の小さな心遣い

旅路の終わりに。忘れられない女将の小さな心遣い

温かいゆで卵が教えてくれた、人と人との繋がり

チェックアウトの時も、女将さんは変わらない優しい笑顔で送り出してくれました。

短い滞在でしたが、別れ際にはなんだか親戚のお宅に遊びに行ったような、そんな寂しさを感じたものです。

宿を出て、バイクに跨ろうとしたその時、女将さんが小走りで追いかけてきてくれたんです。

「これ、道中のお腹の足しにでも」

そう言って差し出してくれたのは、まだほんのり温かいゆで卵でした。旅立つ者の身を案じる、その温かい心遣いに、私は思わず胸が熱くなりました。

単なるサービス品では決してありません。そこには、人と人との心の繋がり、そして「また会いに来てほしい」という、女将さんの純粋な気持ちが込められているように感じたんですよね。

この小さなゆで卵は、私の心の中で、別府の旅の忘れられない思い出として、今も大切に残っています。

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あなたの人生という旅を、もっと味わい深くする一歩

あなたの人生という旅を、もっと味わい深くする一歩

私が別府を後にした日。

バイクのエンジンをかけても、しばらく走り出せませんでした。景色でも温泉でもありません。女将さんの笑顔と、小さな温かいゆで卵が心に残っていたからです。

旅は観光地だけではありません。人との出会いがあるから、何年経っても思い出になる。そんな旅を、これからも続けていきたいと思います。

私も、幾度となく道に迷い、立ち止まり、そしてまた歩き出してきました。

コックとして料理の腕を磨いた15年、営業職で転職を繰り返した日々、倒産やリストラを経験し、そして定年後の介護施設での新しい挑戦。

そんな中で見つけたのは、どんな失敗も、どんな遠回りも、最終的には今の私を形作る大切な経験になっている、という揺るぎない事実です。

あの別府の宿で女将さんと交わしたささやかな会話も、温かいゆで卵も、私にとってはその一つ。決して派手ではないけれど、心に深く刻まれる思い出となりました。

あなたも、もし今、人生の岐路に立っていたり、何か新しい一歩を踏み出したいと感じているのなら、私のこれまでの経験や、ささやかな日常の発見が、何かのヒントになるかもしれません。

きっと、まだまだ私たちには、知らない景色や、味わったことのない感動が、たくさん残されているはずですからね。このブログで、これからも私の歩んだ道のりを綴っていきますので、もしよろしければ、また足を運んでくださると嬉しいです。

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