
歳を重ねるごとに、旅の目的って変わっていくものですよね。
若い頃は、流行りの観光地を巡ったり、豪華なホテルに泊まって非日常を味わったりすることが好きでした。
でも、私のように人生の荒波にもまれ(笑)、定年を迎えて一息ついた今、本当に求めているのは、もっと心にじんわりと染み渡るような、素朴な温かさなのかもしれませんませんね。
今回は、そんな私が長崎の離れ小島、崎戸で出会った「民宿海老簀」での忘れられない体験と、そこで感じた人生の機微について、あなたにお伝えしたいと思っています。
長崎・崎戸の小さな民宿「海老簀」は、想像をはるかに超える場所でした

長崎県西海市、穏やかな海に抱かれた崎戸という町に、ひっそりと佇む一軒の宿、それが「民宿海老簀」です。
今回、私が最初にこの宿を選んだのは、まさに直感とでも言うべきか、何かに導かれるような気持ちでした。公式の情報だけでは伝わらない、何か特別なものがそこにはある、そんな予感がしたんです。
そして実際に訪れてみて、その予感は確信に変わりました。この宿は、ただ泊まるだけの場所ではありませんでしたね。それが私が62歳の時。
私は埼玉在住で、休みの日数や旅費のことで長崎まではなかなか行くこともできず、次に行けたのは6年後の68歳の時でした。選んだお宿は迷わずにここ「民宿海老簀」さん。
目の前に広がる絶景オーシャンビューと、83歳の女将さんの笑顔に迎えられて
宿に着くと、まず目に飛び込んできたのは、窓いっぱいに広がる崎戸の小さな漁港です。
ただただ海の底がよく見える青い海。波の音だけが聞こえるその空間、は、日頃の喧騒を忘れさせてくれる、まさに贅沢な時間でした。そして何より印象的だったのは、宿を一人で切り盛りする、83歳になる女将さんの笑顔です。
お孫さんが成長して離れた場所に引っ越してしまい、今は女将さんお一人で宿を守っているという話を聞いて、介護施設で働く身としては、そのバイタリティと温かさに心から感銘を受けました。
住所:〒857-3102 長崎県西海市崎戸町本郷1133
TEL:0959-35-3268
元コックの私が唸った、「これでいいのか?」と問いたくなる海鮮尽くしの絶品料理
コックとして15年近くも包丁を握ってきた私にとって、旅の楽しみの半分は「食」にあると言っても過言ではありません。
そして、この民宿海老簀の料理は、私の想像をはるかに超えるものでした。地元の漁港から揚がったばかりの新鮮な魚介が惜しみなく使われた、まさに海鮮尽くし。
刺身の盛り合わせにはじまり、煮付け、焼き魚、どれもが素材の味を最大限に引き出した、素朴ながらも深い味わいでした。しかも、これだけの料理が出てきて、今時の値段としては考えられないほどの安さなんですよね。

ちなみに崎戸の名物は伊勢海老です。
「本当にこの値段でいいんですか?」と、思わず女将さんに尋ねてしまうほどでした。昔の職人時代を思い出させるような、一切の妥協を許さない料理への情熱と、訪れる人への温かいおもてなしの心が、料理の一つ一つに宿っているように感じられました。
歳を重ねて気づく、飾らない宿が持つ本質的な魅力

若い頃は、旅と言えば「完璧なサービス」や「洗練された空間」を求めていたものですが、齢を重ねるにつれ、そんなものより、もっと大切な「何か」があることに気づかされます。
民宿海老簀は、まさにその「何か」を教えてくれる場所でした。
子連れ旅行なら、子どもたちが海辺で自由に遊び回り、新鮮な海の幸に目を輝かせる姿を見られるでしょうし、一人旅なら、波の音をBGMにゆっくりと自分と向き合う時間を持つことができるでしょう。
カップルで訪れるなら、飾らない宿だからこそ、お互いの素顔を見せ合い、より深く絆を育むことができるかもしれません。
そして、もしあなたが私のようにパソコンと向き合う仕事をしているなら、ここでのワーケーションもおすすめです。海の絶景を眺めながらの仕事は、きっと新しいアイデアを生み出すきっかけになるはずです。
静かな海辺で過ごす、何もしない贅沢
都会の喧騒から離れ、ここでは時間がゆっくりと流れます。
早朝に目覚めて、水平線から昇る朝日を眺めたり、宿の周辺を散歩して、地元の漁師さんたちと何気ない会話を交わしたり。
釣り好きなら、近くの防波堤で竿を垂らしてみるのもいいですね。
釣果はともかく、ただただ海を眺めているだけでも、心が洗われるような気分になるものです。
私たちは、人生のほとんどを誰かのために、家族のために、会社のために働いてきました。これからは、自分のために、少し立ち止まって、何もしない贅沢を味わう時間も大切にしてみませんか。
自衛隊員も魅了する、おふくろの味と人の温かさの秘密
女将さんの話の中で、特に印象的だったのが、毎年自衛隊の新隊員さんの教育のために数週間、宿が貸し切りになるというエピソードです。
女将さん一人で切り盛りしているため、当初は「さすがに無理」と断ったそうですが、隊員さんたちが「食事の支度も片付けも掃除も、何もかも自分たちでやりますから、今年もお願いします」と押し切られたそうです。それほどの環境の良さだということですよね。
どんな訓練をするのかは知りませんが、島なので坂だらけ。体を鍛えるにはもってこいです。恵まれた自然と綺麗な空気は、厳しい訓練間中の大きな癒しになることでしょう。
そんな場所だからこそ、隊員さんたちも自分たちで協力して、宿を大切に守ろうとする。そこにこそ、民宿海老簀が持つ、本当の魅力があると感じました。
私が民宿海老簀で得た『人生のヒント』

長崎・崎戸の民宿海老簀での滞在は、私にとって単なる旅行以上の意味がありました。
数々の職を転々とし、倒産やリストラも経験してきた私ですが、いつも目の前の人の役に立ちたいという気持ちだけは忘れずに生きてきたつもりです。定年後、介護施設で働くことを選んだのも、そうした気持ちからでした。
この宿で女将さんに出会い、その生き様に触れたことで、改めて人生で大切なものは何かを考えさせられましたね。
肩肘張らずに生きるということ
営業職として数字を追いかけ、常に他人と比較され、肩肘張って生きてきた時代もありました。
でも、民宿海老簀で、83歳の女将さんが一人、飾らない笑顔で、ただ目の前の宿と客を大切にしている姿を見た時、「ああ、人生って、もっとシンプルでいいんだな」と、すとんと腑に落ちたんです。
豪華な設備も、派手な宣伝もいらない。ただ、心を込めて、誠実に、目の前のことに向き合う。そのことが、どれだけ人の心を豊かにし、感動を与えるか。
歳を重ねた今だからこそ、そうした本質的な価値に気づけるのかもしれませんね。
あなたの人生という旅を、もっと彩り豊かにするために
私たち世代は、若い頃は「遊び下手」と言われることもありました。がむしゃらに働き、自分のための時間やお金を使うことに、どこか罪悪感を感じていたような節もあります。
でも、もう十分働いてきたじゃないですか。
これからは、自分のために時間を使って、自分のために感動する旅に出てみるのも、決してバチが当たるようなことではありませんよね。長崎の崎戸町には、民宿海老簀以外にも、訪れる人の心を豊かにしてくれる魅力がたくさんあります。
旅の計画を立てる際は、こちらの情報も参考にしてみてはいかがでしょうか。
新しい一歩を踏み出す勇気は、意外と身近な場所にあるのかもしれませんね

人生は、思いがけない出会いや発見の連続です。
民宿海老簀で私が得たのは、ただの宿泊体験ではありませんでした。それは、日々の忙しさに埋もれがちな、心の奥底にある大切な価値観を再認識させてくれる、貴重な時間でした。
もしあなたが、日々の暮らしの中で少し立ち止まり、これからの人生をどう過ごそうかと考えているのなら、一度、見知らぬ土地の小さな宿を訪れてみるのも良いかもしれませんね。
そこで出会う人や景色、そして自分自身との対話が、きっと新しい一歩を踏み出す勇気をくれるはずです。
私の拙い話ですが、もしあなたの心に少しでも響いたなら、この先も私の発信を覗いてみませんか。この人生、まだまだ面白いことが転がっていますよ。

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